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外国税額控除シミュレーター

米国株や海外ETFの配当は、現地で約10%源泉徴収されたうえに日本でも約20%課税される二重課税の状態です。この重複は確定申告の外国税額控除で調整できますが、還付・軽減される額には所得や税額に応じた上限(控除限度額)があります。このツールは、あなたの給与と配当額からいくら還付・軽減されるか・いくら控除しきれないかを、所得税→復興特別所得税→住民税の4階建て構造で試算します。入力内容はブラウザ内でのみ処理され、サーバーには送信されません。

外国源泉税率
米国株はW-8BEN提出で10%(未提出だと30%で、控除できるのは条約限度の10%まで)。他の国の株は「その他」に源泉税率を入力してください。
配当の申告方式
詳細設定(社会保険料・その他の所得控除)

外国で源泉徴収された税 24,000円 のうち、確定申告で 15,046円 が還付・軽減されます。

内訳: 所得税・復興特別所得税から 11,629円 が還付、翌年度の住民税から 3,417円 が軽減されます。 8,954円 は今年は控除しきれません(3年間繰り越せます)。

外国で源泉徴収された税 24,000円 のうち、控除対象は 24,000円
  • 所得税11,390円
  • 復興特別所得税239円
  • 道府県民税1,367円
  • 市町村民税2,050円
  • 控除しきれず繰越8,954円
階層控除限度額充当額残枠
所得税11,390円11,390円0円
復興特別所得税239円239円0円
道府県民税(12%1,367円1,367円0円
市町村民税(18%2,050円2,050円0円
合計15,046円15,046円0円

控除限度額の比率 = 調整国外所得 240,000円 ÷ 所得総額 4,600,000円 = 5.22%

有利な申告方式: 申告分離課税(手残りが年 576円 多い)

申告分離課税総合課税
配当への日本の税負担48,756円48,504円
還付・軽減される外国税15,046円14,218円
配当の実質税負担33,710円34,286円

総合課税は外国株の配当に配当控除が使えないため、所得が高いほど申告分離課税が有利になります。

給与収入と「還付・軽減される額」の関係

0030060090012001500給与収入 →外国税の総額現在地

給与が低いと控除限度額(=所得税額の一部)が小さく、外国税を全額は控除しきれません。

計算の前提
  • 所得は「給与+国外株式の配当」のみを対象とした概算です(事業・不動産・譲渡・国内配当は含みません)。
  • NISA口座の配当は外国税額控除の対象外です(日本側が非課税のため還付されません)。
  • 投資信託・ETF経由の外国税は「分配時調整外国税相当額控除」で自動調整され、本ツールの対象外です(確定申告での外国税額控除は不要)。
  • W-8BENを提出していない米国株の30%源泉は、租税条約の限度税率10%分までしか控除対象になりません(超過20%分は米国への還付請求が別途必要)。
  • 住民税分の控除は翌年度の住民税から減額されます。繰越控除(3年)の充当計算は含みません(当年分の試算です)。
  • 社会保険料は給与収入×約14.7%の概算です(詳細設定で上書きできます)。

米国株の配当は2回課税されている

米国株の配当を受け取ると、まず米国で10%(日米租税条約の限度税率。W-8BENの提出が前提)が源泉徴収されます。その残りに対して、日本でも所得税15%+復興特別所得税+住民税5%=約20.315%(申告分離課税の場合)が課税されます。同じ配当に日米双方が課税する二重課税の状態です。

この二重課税を調整するのが外国税額控除です。確定申告で申告すると、外国に納めた税額を日本の所得税・住民税から差し引けます(所得税は還付、住民税は翌年度の税額から軽減されます)。なお源泉徴収の段階で条約の限度税率まで下げる手続きは、租税条約 源泉税率チェッカーで確認できます(本ツールは申告段階で控除する側です)。

控除限度額は「4階建て」になっている

外国税額控除で戻せる額には上限があり、次の式で決まります。

  • 所得税の控除限度額 = その年分の所得税額 × (調整国外所得金額 ÷ 所得総額)
  • 復興特別所得税の控除限度額 = 復興特別所得税額 × 同じ比率
  • 道府県民税の控除限度額 = 所得税の控除限度額 × 12%(政令指定都市は6%)
  • 市町村民税の控除限度額 = 所得税の控除限度額 × 18%(政令指定都市は24%)

外国に納めた税は、この所得税→復興特別所得税→道府県民税→市町村民税の順に充当されます。ポイントは、限度額が「所得税額 × 国外所得の割合」で決まること。給与など国内所得が大きく所得税の平均税率が低い人ほど、限度額が小さくなり、外国税を全額は控除しきれないことがあります。控除しきれなかった分は翌年以降3年間繰り越せます。

間違えやすいポイント

  • NISA口座の配当は外国税額控除の対象外です。NISAは日本側が非課税のため、そもそも二重課税の調整の対象になりません。外国で源泉徴収された10%は還付されません。
  • 投資信託・ETFの中で引かれた外国税は、確定申告不要です。2020年以降は「分配時調整外国税相当額控除」により分配金の源泉徴収の段階で自動調整されます。本ツールが対象とするのは、外国株を直接保有して受け取る配当です。
  • W-8BEN未提出の30%源泉は、10%分しか戻せません。租税条約の限度税率10%を超える20%分は外国税額控除の対象外で、米国への還付請求(別手続き)が必要になります。
  • 外国株の配当に配当控除は使えません。配当控除は国内法人からの配当が対象です。そのため外国株では総合課税の妙味が小さく、所得が高い人は申告分離課税が有利になりやすい構造です。

監修・出典・免責

監修
税理士 ash(@ash_ai_tax
出典
国税庁タックスアンサーNo.1240(居住者に係る外国税額控除)No.1250(配当所得があるとき)、所得税法95条・同施行令221〜226条、地方税法・同施行令(個人住民税の外国税額控除)、東日本大震災復興財源確保法に基づいています。
データの性質
令和8年分の税率・控除額に基づく概算です。所得は給与+国外株式配当のみを対象とし、繰越控除(3年)の充当、複数国・配当以外の国外所得、国内配当との併存は含みません。
免責
本ツールは一般的な情報提供を目的としたもので、個別の税務判断を保証するものではありません。実際の申告にあたっては、税理士等の専門家にご相談ください。